妊婦と読書 ― ことばは、今も。
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平木典子「アサーション・トレーニング」(日精研)


アサーションとは、「自分も相手も大切にしながら、意見や考え、気持ちを率直に、正直に、その場にふさわしく表現すること」
を言うらしい。自分が相手に合わせて我慢するのではなく、かといって相手の気持ちを無視した発言をするのでもない。
本書に書かれているのは、小中学生の道徳の教科書のような内容だが、では、ここに書かれていることを実践できているかというと、できていない人が圧倒的に多いのではないだろうか。
特に「察すること」を重んじる日本人にとっては、自分の意見を率直に伝える本書の考え方はいかにもアメリカ的で、なじみにくい、と感じる人も多いだろう。ただ、「察すること」を発信側、受け手側のどちらもが相手に対して強要した結果、それがうまくいかないことで苦しんでいるのであれば、あと一言発する勇気をもつことはとても有効だと思われる。

私が印象的に感じたのは、基本的人権、表現の権利として、誰もがアサーション権をもっているとする第2章である。
特に「誰もが他人の期待に応えるかどうかなど、自分の行動を決め、それを表現し、その結果について責任をもつ権利がある」とする「アサーション権Ⅱ」。
つまり、他人がどう思おうと関係なく、私は自由に感じ、考えてよく、それを主張してもよい、ということ。
よく考えれば当たり前の権利なのだが、集団の中にいると「和を乱す」ことが忌み嫌われ、人と違った行動ができず、考え方も一定の方向に矯正されることが多い。そういった経験を繰り返していると、無意識のうちに相手に合わせ、人並み外れた考えや思いを抱くことを否定するようになり、やがては自分が本当は何を考え、どう思っているのかすらわからなくなってくる。これは楽なようで恐ろしいことなのだと思う。

何度か登場する「自分のアサーション度チェック」を通じて日々の言動を顧みると、コミュニケーションにおける自分の得手不得手が明確になり、ちょっとドキッとさせられる。SNSなどの普及により、直接会って話す比率がますます下がってきている今、改めてコミュニケーションとは何かを考える、良いきっかけになる本だ。

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