妊婦と読書 ― ことばは、今も。
本好きOLが妊婦になりました。妊娠生活と、読書記録を綴ります。
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夏の文庫フェア
毎年楽しみにしている夏の文庫フェア。
今年はひとまず、集英社文庫と角川文庫を1冊ずつゲット!
どちらもフェア限定かわいいブックカバーがもらえます。

こんなの↓(右が集英社)

image.jpg

買ったのは何の本でしょう~??

本当は新潮文庫が一番好きなんだけれど、めぼしい本はだいたい読んでしまったので、
今回は購入を見送り。
積ん読になってしまっている本が多いので、まずはそれらの本を読まなくては。
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是永英治「新しい営業の教科書」(すばる舎) 
実は営業職なんです、私…というわけで、たまにはお仕事の本を。

いつでもベストな提案ができます! 新しい営業の教科書いつでもベストな提案ができます! 新しい営業の教科書
(2010/09/21)
是永英治

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営業アウトソーシングをしている著者が説く営業メソッドはとてもシンプル。一言で言うと、「売り込むのをやめよう」ということ。ポイントは下記の通り。

・過度に敬語を使いすぎない…卑屈になるのはやめよう
・下準備をしっかり!…まずは業界・部門をよく調べ、課題と解決法を考える
・話を盛らない…できないことはできないと伝え、商品の欠点を「ぶっちゃける」ことも大切
・商品説明よりヒアリングを重視…相手の問題を解決できる方法を探る
・ビジネスマナーは基本中の基本!

本書は基本的に問題解決型の法人営業向けの本だが、他の営業においても、応用はできそうだ。目指すのは、お客様と対等に話す誠実な営業マン。従来の体育会系・ごり押し営業の対極にあるようなスタイルであるため、私のような非体育会系の女性でも取り入れやすく、とても好印象の営業スタイルだと感じた。

特に「過度の敬語を避ける」ことには賛成。最近耳障りなのは「~させていただく」というフレーズ。私もしばしば使ってしまうが、まどろっこしいうえに厚かましいというか、あまり印象がよくないのでこういう敬語は減らした方が良さそう。

ただ、ごり押し営業も大変だが、相手の話をしっかりヒアリングする、的を射た下調べをする、というのも実は簡単じゃない。今後その点を意識して、できることからしっかりと取り入れていきたいなと思った。

飛鳥井千砂「サムシングブルー」(集英社文庫)
サムシングブルー (集英社文庫)サムシングブルー (集英社文庫)
(2012/06/26)
飛鳥井 千砂

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欧米の結婚式のおまじないに、サムシングフォーと呼ばれるものがある。
花嫁が4つのアイテムを身につけると幸せになれるというのだ。その4つのアイテムとは、何か古いもの、何か新しいもの、何か借りたもの、そして、サムシングブルー、すなわち、何か青いもの、だ。

主人公の梨香は広告代理店で働く27歳。恋人と別れた翌日に、なんと高校時代の元彼・謙治と親友・沙希ちゃんの結婚式の招待状を受け取る。二人が付き合っていることすら知らなかった梨香はショックを受けながらも、当時の体育祭のメンバーと「サムシングブルー」を贈ることになる。
高校時代はとても仲良しだったのに、謙治とは喧嘩別れをし、沙希ちゃんとは自分から縁を切ってしまった梨香。
苦しみながら、悩みながら、それでも少しずつ自分の心と向き合っていく。

高校時代のシーンと現在のシーンを行き来しながらストーリーは進む。
高校時代の描写は、とてもまぶしい。初めてできた彼氏、高校生活最後に皆で協力して作った、青団のブルーの旗。仲良しの仲間との他愛ない会話。それは社会人になった今ではもう二度と体験できないキラキラした日々だ。

さすがに梨香ほどの不幸に見舞われる人は少ないと思うが、多くのアラサー女性はこの小説に共感できるんじゃないだろうか。
女同士の気遣いのし合い(面倒くさい!)。かつての友人と、正規・非正規の雇用の差や職業の違いを痛感する瞬間。結婚式で先に幸せになっていく友人たちを見続ける、独身女の複雑な心境。そしてもう高校生の頃には戻れないという、どうしようもないさみしさ。
そんな、私たちが日常で感じる、些細な心の動きをとってもリアルにとらえているのだ。
その上、日常の小さな描写にもとてもリアリティがある。
たとえば、郵便受けをのぞくとどうでもいいチラシにまぎれて結婚式の招待状が入っていて、その後ピンポンが鳴ったので出てみたら、宗教の勧誘だった、というような。
梨香の友人も、いかにも身の回りに「いそう」な人たちばかりで、ああ、わかるわかる、いるいる、こんな人!と共感できるはず。

そして最後は必ず前向きな気持ちにさせられるので、飛鳥井千砂さんの作品は好き。

最後に梨香は謙治や沙希ちゃんと、どんな言葉を交わすのだろう。
そんなことを想像しながら本を閉じた。
シェイクスピア・著、福田恆存・訳『夏の夜の夢・あらし』(新潮文庫)
パパパパーン、パパパパーン♪
「夏の夜の夢」というと、このメンデルスゾーンの結婚行進曲のイメージしかなかったが、たまたま書店で目についた本書の表紙が幻想的でとても美しかったので購入。

夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)
(1971/08/03)
シェイクスピア

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「夏の夜の夢」…幻想的で幸福なイメージの作品。大仰なセリフ回しにより、なんだか高尚な文学を読んでいるような気分だが、要はドタバタ喜劇である。
アテネに、三角関係ならぬ四角関係に陥っている恋人たちがいる。
一人の子どもをめぐって夫婦喧嘩をしている妖精の王と女王がいる。
大公の結婚を祝おうと下手な演劇の練習をしているマヌケな職人たちがいる。
そこへいたずら好きの妖精パックが惚れ薬と魔法を持ち込んだから、さあ大変。恋人の組み合わせが変わって大ゲンカ、妖精の女王はマヌケな職人(しかも魔法でロバの頭に変えられてしまっている!)に恋をし、しっちゃかめっちゃか、である。
それでも最後には幸せなカップルがいくつも誕生し、メデタシメデタシ、で終わる。

読んでいて唯一かわいそうになったのがヘレナ。好きな男性には冷たくあしらわれ、惚れ薬で男性たちに好かれても自分のことをからかっているのだと思ってかえって自信をなくし、最後には意中の男性と結ばれるもそれは惚れ薬のおかげだという・・・
まあ、細かいことはいっか。

「あらし」…シェイクスピア最後の作品。「夏の夜の夢」と比べると人間の欲や醜さが描かれ、どろどろしていてあまり読んでいて気分のよくない作品だった。弟に簒奪され、娘のミランダと絶海の孤島に追いやられたプロスペローは魔法の力を手にしてその島をわがものにし、妖怪や妖精を操っている。そして憎き弟たちの船を難破させ、島に迷い込ませていく―。

プロスペローは被害者なのだが、エーリアルなどの妖精をしもべにしていたり、キャリバンにむごい仕打ちをしたりと邪悪な一面を見せるので、どうも同情できない。
最後にプロスペローは弟たちと和解し、邪悪な魔法の力を手放す。そもそもプロスペローの魔法は恨みつらみというマイナス感情から生まれた魔法なので、その魔法の力を手放した、という結末が大きな救いである。