妊婦と読書 ― ことばは、今も。
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みつはしちかこ「小さな恋のものがたり 第43集」(学研パブリッシング)
52年にわたって描き続けられてきた、みつはしちかこさんの『小さな恋のものがたり』が43巻で完結―と聞いて慌てて最新刊をゲット!



「小恋」は、もともと母が高校生の頃(!)に集め出し、結婚時にも嫁入り道具のごとく持ってきたものを、のちに私と妹も読むようになったという、我が家でも歴史のある漫画。

主人公チッチの、ちんちくりんのみそっかすぶりが共感を呼び(笑)、その他の登場人物もみんな、愛すべきキャラクターばかり。現代の高校生には考えられないような、牧歌的というかほのぼのとした漫画で、随所に織り込まれた詩もかわいくて大好きだった。

42巻が出たとき、著者のみつはしちかこさんは生死をさまようような大病を患い、イラストも文字も乱れ、不謹慎ながら絶筆、という印象を受けたので、まずは無事完結したことがおめでたい。

それにしてもこの漫画、どうやって終わるのかしら?というのが一番の関心事で。
まさかサリーが交通事故死? (私の発想はこのようにいつも暗い) チッチとサリーが結婚?(唐突すぎるでしょ)などとくだらない予想をしていたら、いかにもみつはしちかこさんらしい、そしてこの漫画らしい終わらせ方で、さみしいけれど最後までなごんでしまった。

我が家のコレクター精神は中途半端なもので、虫食い穴のように抜けている巻があるため、これから全巻そろえていきたいものだ。




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姫野カオルコ「終業式」(角川文庫)
終業式 (角川文庫)終業式 (角川文庫)
(2004/02)
姫野 カオルコ

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登場人物たちの間で交わされる手紙やはがき、FAXだけで成立している、書簡小説。
読み慣れない形式の物語である上に、登場人物が多くてはじめは関係性を理解するのに苦労したが、慣れてくると、手紙を通してそれぞれの登場人物の人柄がくっきりと浮かび上がってくる。遠回しに誘いを断ろうとしていたり、自分の気持ちを抑え込んだりしているのが手紙から読み取れ、一般の小説にはない面白さにひかれて、一気に読んでしまった。
特に、結局投函されなかった手紙には相手に伝えられない思いが吐露されていて、それがそれぞれの本心を読み解く大きな鍵となっている。

描かれているのがちょうど私の親世代(アラ還)の高校生~30歳頃までのやりとりである。
文化祭に夢中になり、受験や進路に迷った高校生時代、一人暮らしをし、一気に生活の自由度が高まる大学時代、社会にもまれ、戸惑いながらも必死に仕事と向き合おうとする若手社員時代、そして結婚、子育てへ―と、多くの人が経験するであろう、平凡ながらもキラキラした日々を鮮やかに甦らせてくれるストーリーである。

特にこの小説の主人公と言える「悦子」は、当時の典型的な女性といえるのではないかと思われ、彼女からその頃の女性のあり方が透けて見える。
高校を出たら短大に進学し、卒業後就職した会社では、男性の補助的な仕事をさせられてやりがいが感じられずに苦しみ、仕事一筋の彼氏が理解できず、それでも決して自己主張をせず、奥ゆかしさが求められる女性。私たちの世代では経験したことのない苦労がなんとなく感じられるのだ。

LINEでの短いやりとりが中心の現代では、こんな奥深い思いのやりとりをすることはほとんどないだろう。(そういえば、ラブレターなんていうのも今はもう死語なんだろうな。)そう思うと手紙やFAXが行き交っていたこの時代がちょっぴりうらやましくなり、私も思わず手紙をしたためたくなってしまうのだった。
群ようこ「ぎっちょんちょん」
バツイチ、子持ち、アラフォー、それでもエリコは芸者を目指す―!!
何かを始めるのに遅すぎるということはない。これだと思った方向に突っ走れ!と、前向きにさせられる小説。

ぎっちょんちょん (新潮文庫)ぎっちょんちょん (新潮文庫)
(2013/04/27)
群 ようこ

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主人公のエリコはウェディングプランナー。新社会人として働き始めたばかりの時に、ケンジと出会い、スピード婚を果たすも、夫婦関係はすぐさま破綻の一途をたどり、やがて離婚。娘と二人で再スタートを切ったエリコは、たまたま耳にした小唄に強く心惹かれる。三味線を習い出したエリコはその魅力に取りつかれていくうちに、芸者として身を立てることを夢見るようになっていく。

夫への猜疑心にさいなまれ、反抗期でゲームばかりしている娘にイライラしてばかりのエリコが、三味線という生きがいを見つけてキラキラと輝きだす姿がまぶしい。後半は話がうまく進みすぎるようにも感じるが、夢中になれるものがあるということは、人をこんなにも輝かせるのだと気づかされる。

今まで全く知らなかった三味線・小唄の世界(演奏の仕方、しきたりなど)を知ることができるのも、この小説の魅力だろう。

そして、何より脇役のおばあちゃんが格好いい。洋裁屋として、女手一つで子を育て、ひ孫まで育て、ひ孫に自分のことを「ミエコちゃん」と呼ばせるおばあちゃん。パワフルで前向きでさばさばしていて、どんな時もエリコを励まし、味方になってくれる(そもそもエリコが小唄に夢中になるきっかけをつくったのも、このおばあちゃんなのだ)。エリコの姿も力強いが、何よりこのおばあちゃんに憧れてしまった。


久保憂希也「文系ビジネスマンでもわかる数字力の教科書」(大和書房)
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(2010/09/09)
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ビジネスをする際には感覚や感情に頼るのではなく、定量的分析に基づいて意思決定をしよう!という本。
難しいことは書かれておらず、さらさらと読めてしまうのだが、日ごろの自分の判断の仕方が、本書に「ダメな例」として載っていたりと耳の痛い話も時々あり、小さな意識改革にはなりそうだ。
具体例や数字に関するクイズも頭の体操になって面白い。

勉強になったトピックは次のようなもの。

・「終わらない会議=ダメ会議」には定性的な発言が多い
たとえば、通販サイトのリニューアル会議で、サイトのデザインを変えたらいい、ターゲット層に合わないのでは、などの感覚的な発言ばかりしているようなのは、数字的根拠がないダメ会議。さらに、実行したらそれで終わり、で結果の検証をしない場合も多いが、これもダメな例。

・大きな数字を細かく分けるといろいろなことが見えてくる
売上だけ見ても何もわからない。フローとストックに分けてみる、営業利益を社員数で割ってみる、他社と比べてみる、1店舗あたり・一日あたりの売上にしてみると、はじめて色々なことが見えてくる。

・時間とお金を意識する
「サンコスト」=将来の価値に影響しない過去のコストにとらわれて、「ここでやめたらもったいない」という意識を持ってはダメ、「正味現在価値」=将来得られる金額を現在の価値に置き換えることを意識する、など時間によって変化するお金の価値を考える。

ただ、この手のさらさら読めてしまう本の欠点は、なかなか記憶に定着しないこと。
読んで気づいたことを仕事に生かすにはもう一歩努力が必要になりそうだ。