妊婦と読書 ― ことばは、今も。
本好きOLが妊婦になりました。妊娠生活と、読書記録を綴ります。
プロフィール

ようこ

Author:ようこ
本が好き!雑誌が好き!なアラサーOLです。

これまでの訪問者数

最新記事

カテゴリ

最新トラックバック

月別アーカイブ

最新コメント

フリーエリア

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

朱川湊人「花まんま」(文春文庫)
花まんま (文春文庫)花まんま (文春文庫)
(2008/04/10)
朱川 湊人

商品詳細を見る


「ALWAYS 三丁目の夕日」時代の大阪を舞台にした、ノスタルジックでちょっと不気味な短編集。
昭和の風景を描きながらも単なる懐古主義ではなく、差別や貧困、人の死や病気などの不幸を描き、全体的に影のある小説である。
全6篇のうち、印象深かった最後の1篇を紹介。

「凍蝶」
なぜかはわからないが幼い頃から差別的な扱いを受け、友達がいない小学生「ミッちゃん」と、
病気の弟を持ち、家計を助けるため、沖縄から大阪にやってきて「喫茶店」で働く18歳の「ミワさん」。
ともに独りぼっちの二人が墓地で出会い、交流を深めていく。

「ミワさん」は「ミッちゃん」に凍蝶の話をする。
沖縄のとある島にいるというその蝶は、人目のつかない場所にある木にとまり、冬も死ぬことなくひっそりと越冬をするのだという。

「ミワさん」は「ミッちゃん」にある嘘をついており、それが原因で二人は離れ離れになってしまう。
ラストシーンでの「ミワさん」の姿はとても妖艶で、哀れで、まるで蝶のようだと「ミッちゃん」は思う。

二人の将来は決して明るいものではないだろう。
しかし、社会の中で光を浴びることのない二人がひっそりと、でもたくましく「凍蝶」のように生きる様子が切なく胸に響く。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
http://booksfan.blog.fc2.com/tb.php/2-2f5f2b9d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)