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今野晴貴「日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか?」(星海社新書)
「日本には過労死するほど仕事があって、自殺するほど仕事がない。」

過酷な労働を強いては労働者を使い捨てていくブラック企業が増え、過労や鬱病に陥る人がいる一方、大卒で何十社採用試験を受けても就職先が決まらない人がいるという事態。
その原因と打開策を探るべく、読んでみたのがこちらの本。

日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか? (星海社新書)日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか? (星海社新書)
(2013/04/26)
今野 晴貴

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本書では法律の説明(労働基準法と労働契約法の違い)から始まり、労基署、カウンセラーの実態、資本主義の歴史など幅広い分野を扱いながら、日本の労働において違法がまかり通る原因を探っていく。

話が多岐に渡っているせいか、分かりにくい印象がする本だが、キモとなるのは後半部分で、日本型雇用と労働組合が大きなキーワードのようだ。

日本の労働組合は終身雇用と年功序列という日本型雇用を獲得する代わりに、労働者の仕事の範囲を無制限にすることを甘受する方向に動いてしまった。そして従来の日本型雇用が崩れてしまった今、労働範囲の無限性のみが残ってしまっている、というのである。
確かに我々20代の親世代(アラ還)にとっては、ワークライフバランスなんて言葉もなく長時間労働が当たり前。それでも「ブラック企業」と言われなかったのは、自分たちの雇用と賃金が保障されていたからなのだろう。

また、日本の労働組合は企業ごとに組織されてきたため、自社の利益のみを獲得することにかまけて業界全体の共通規制を作ることができなかった。これらが企業間格差の原因となっているといえる。


本書に繰り返し書かれているのは、自らが勝ち取ろうとしなければ、労働者の権利は獲得できないということだ。しかし、企業と戦うのに、労働者一人だけで立ち向かってはあまりに弱い。労働組合や何らかのサポート団体に属することが重要である。
労働問題に関わらず、現在は集団的なつながりが薄れ、各々が孤立する傾向が強い。そして、若者は労働組合を過去のもの、古臭いものと見がちだが、個人では非力だと認識することは大切である。集団で共通規制を求めていくべき、という考えには賛成だ。

また我々は単純に「正社員化を進めるべき」、などと主張しがちだが、これは正社員化を理由にした労働強化、その結果の過労死につながりかねない。短絡的な主張に陥らないよう、労働者側の思考力も求められているのだろう。
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